A-Frame26周年目の旅

A-Frame 26周年目の旅。

11月9日。ブランドのルーツであり、多くの思い出が詰まったスリランカのA-Frameへ向かった。

今回は、プロサーファーの佐藤魅くん(通称ガイ)と、当社ライフスタイル事業でパルクール教室の運営やアスリートの体づくりを支える榎さんと一緒だ。

ガイは言わずと知れたトッププロサーファー。榎さんは、日頃からさまざまな競技のアスリートたちのフィジカルを支えているマネージャーで、A-Frame事業も手伝ってくれている。年齢は離れているが、俺たちはトレーニングを共にする仲だ。

そんな中、俺が何気なく口にした「一緒にスリランカに行こうよ」という一言が現実になった。人との縁や、その場で生まれたアイデアを大切にすること。それは俺のポリシーでもある。

成田空港に着くと、ガイがすでにスリランカ航空のカウンターに並んでいた。

「あっ、はるさ〜ん」

彼らしいスローな口調の挨拶。パイプラインのようなビッグウェーブに果敢にチャージする姿を知っているからこそ、この力の抜けた自然体な人柄が心地いい。

続いて榎さんも到着し、俺たちはチェックインを済ませた。

成田から約9時間。コロンボに到着。飛行機を降りた瞬間、南国特有のまとわりつくような温かい空気が、長旅の疲れをやわらげてくれる。


空港では旧知の友人が迎えに来てくれていた。荷物を車に積み込み、まず向かったのは空港近くのリゾート地ニゴンボ。

創業時にヒッカドゥワでA-Frameの仕事を共にしていたChamiが独立し、スリランカ全土で展開する土産物店「Maya」の新店舗をニゴンボに出したという。ぜひ見てほしいと連絡をくれたのだ。

Chamiがデザインから手がける商品は、Mayaでしか手に入らないものばかり。相変わらず忙しそうだったが、再会を心から喜んでくれた。その姿を見て、俺も嬉しくなった。

「着いて早々だけど、お土産はここで買うのが一番だ」

俺はガイと榎さんにそう伝えた。

夕食を共にしたあと、一行はヒッカドゥワへ向かった。Chamiも一緒に行くことになった。

ニゴンボから約2時間半。ようやくヒッカドゥワに到着。

かつてA-Frameがあった場所は、スマトラ地震の津波で崩壊し、今は倉庫になっている。それでも隣接するレストランと宿は復興し、今も営業している。

ビーチの上に建つ3階の部屋からは、ヒッカドゥワのメインポイントと目の前のブレイクが一望できる。

荷物を置き、1階のレストランへ向かう。オーナーのChanakaや懐かしいローカルたちとの再会。温かいハグと笑顔が交わされ、夜が更けるまで語り合った。

26年前の記憶と、今目の前にある現実が静かに重なる。この旅は、まだ始まったばかりだ。



2日目

朝8時に目を覚まし、半年ほど続けているヨガで体を整えた。これもガイの影響だ。

部屋のバルコニーに出て波をチェックする。海に向かって左手に見えるヒッカドゥワのメインポイントは肩サイズ。きれいなAフレームで、レフトもライトもブレイクしている。サーファーは4人ほど。

すぐに海へ向かった。

途中でローカルが笑顔で声をかけてくれた。

「昨日までは良くなかった。でもハルたちは良いタイミングに来たな」

11月中旬、スリランカ南西部は雨季から乾季へ移り変わる時期だ。乾季の朝は風がなく、海面はグラッシーな状態が続く。この時期はまだ海外からのサーファーも少ない。

この日はレフトの波が良さそうだった。テイクオフすると、日本のビーチブレイクよりもパワーがあり、体を上へ押し上げられるような感覚がある。久しぶりにスリランカへ戻ってきた実感が湧いた。

ガイは波を無理に追いかけない。落ち着いてポジションを取り、確実にキャッチする。高いスプレーを上げながらインサイドまでロングライドを繰り返していた。

普段なかなか海に入れない榎さんも、しっかりとパドルして波をつかんでいた。

海から上がると朝食の時間。パパイヤ、バナナ、スイカ。そしてフレッシュココナッツ。どれも体にやさしいものばかりだ。

11時頃になるとオンショアが吹き始め、きれいだった海面に白波が立ち始める。少し昼寝をして夕方のセッションに備えることにした。

午後3時に目が覚め、再びメインポイントへ向かう。サイドからの風は強かったが、十分楽しめるコンディションだった。


その後の日々

翌日はヒッカドゥワから1時間半ほど南へ下り、メリッサポイントへ向かった。26年前、俺が偶然見つけた場所だ。ヤシの木に囲まれた景色はどこか物語の世界のようで、柔らかいライトの波が特徴的だ。

1999年にA-Frameショップが始まると、俺はほぼ毎日のように日本からのお客さんをこの場所へ案内してきた。やがて仲良くなったローカルたちがレストランを開き、さらにサーファーが集まるようになった。

今ではスリランカのサーフメディアでも頻繁に取り上げられるポイントになっている。だからこそ、俺にとって特別な場所だ。

この日はガイ、榎さん、そしてChanakaの息子であるMinamiも加わり、水中撮影をしながら一日中セッションを楽しんだ。ここの波はまるでウェーブプールのように安定している。




3日目から最終日まで波はコンスタントに続いた。主にヒッカドゥワのメインポイントとナリガマでサーフした。

本当は世界遺産や大自然も案内したかった。スリランカにはサーフィン以外にも多くの魅力がある。

今回はアンバランゴダのラグーンへ足を延ばした。小さなボートに乗り、海とつながるマングローブのラグーンを約1時間巡る。シナモンガーデン、ミニワニ園、寺院巡り。そして夕暮れ時には数千の鳥たちが空を舞う。

手軽だが、心に残る体験だ。


今回の旅は8日間。多くのローカルとの再会。そしてガイや榎さんとこの時間を共有できたこと。

俺にとっても、心から充実した旅だった。

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